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コインチェックの補償は本当に神対応か。懸念点が3つある。

1月26日に起きたコインチェックのネム不正アクセス事件の続報です。コインチェックから補償内容が発表されました。保証対応時期は現時点では未定であるものの、日本円で補償することが決まりました。安堵感が広がる一方で、個人投資家にとっては痛手になる可能性もあり、気になる点を3つ考えました。

 

ネム不正アクセス事件の補償内容が決定

 

  • 総額 : 5億2300万XEM
  • 保有者数 : 約26万人
  • 補償方法 : NEMの保有者全員に、日本円でコインチェックウォレット返金
  • 補償金額 : 88.549円×保有数

 

投資家側:補償内容についての反応は好意的

 

 

補償を素直に喜んでいいか、考えるべきこと

 

不安を煽るだけ煽った記者会見からの翌日補償決定ということで、安堵感が広がっていますが、いくつか気になる点があります。

 

1.これは強制決済。利確なら課税対象では?

 

保証内容は、88.549円×保有数です。つまり日本円で補償されるわけですので、これは強制決済と同じ意味です。購入価格が補償価格の88円を下回っていれば、利益確定となり課税されると思われます。

 

2.XEMでの補償は選択肢に無いのか?

 

この補償を受けて、ネム価格は上昇しています。補償決定後に価格が上昇するのは想定できたはずです。もともと保有していたネム数を買い戻すには、88円では事足りません。コインチェックが自己資金でネムを購入し、それを分配するという、補償の選択肢があっても良いと思います。

 

3.ネムを再購入するのに、また手数料支払が必要か?

 

100ネム保有者が受け取れるのは8800円です。補償してもらった日本円を原資にネム再投資しようとしても、ネム価格は100円を超えています(1月28日2:30時点)。つまり、実質買えるのは88ネム前後です。せめて、暴利的なスプレッド(取引所の利益)に該当する分くらいは追加補償があっても良いと思います。

 

補償時期など、随時アップデートしてまいります。ぜひフォローお願いします。