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ビットコインの仕組みを簡単に理解するために知っておくべき7つの要素

仮想通貨ビットコイン。池上彰さんの番組や、元SMAP中居正広さんの番組「なかい君の学スイッチ」で取り上げられました。また、辞書「広辞苑」に「ビットコイン」が追加されるなど、ビットコインは一般的なものになりつつあります。アメリカでビットコインのは認知度率は70%近いそうです。

ここまで広まってくると、そろそろ「乗るしかない このビッグウェーブに」と思います。ただ、情報ゼロで投資すれば損をします。ビットコインの販売所と取引所の違いが分からなければ、さらに損をします。値上がりしたビットコインで散財すれば税務署から電話がなります。

そこで、これからビットコインを始める人に向けて、7つの要点に絞り、簡単にわかりやすいように仕組みや買い方などを解説していきます。

 

ビットコイン簡単仕組み解説

 

ビットコインは暗号通貨とも呼ばれ、インターネット技術や暗号技術など難しい記号がカタカナが並びます。しかし、この記事ではそのような難しい言葉や技術的な話を極力使わずに、わかりやすく丁寧に解説していきますので安心してください。

 

1.ビットコインは電子マネーではない

 

ビットコインは通貨の一種です。インターネット上にだけ存在する通貨・貨幣・お金を仮想通貨と呼び、その代表格がビットコインです。お札や硬貨は発行されません。また、お札を発行する中央銀行が存在しないのも特徴的です。

 

では、誰が偽造や不正取引を防ぐのでしょうか。それは不正が起きないように、うまく作られた仕組みがあるのです。ビットコインを持っている人たちが、世界中で取引が行われる度に「この送金や決済が正しいか不正か」を確認、承認し合います。この仕組をブロックチェーン(数珠のようなもの)と呼びます。確認、承認作業をマイニング(採掘)と呼びます。

 

仮想通貨と聞いて、電子マネーのnanacoやPASMOを思い描きましたか?お札や硬貨を使わずに買い物をするという意味では、PASMOとビットコインは同じ使い方ができます。ただし、電子マネーはカードにチャージが必要で、1000円分チャージしたら同額の日本円のやり取りをする仕組みです。

  • ビットコインは価格が変動、電子マネーは円と固定
  • ビットコインは自由に移転、電子マネーは用途が限定

電子マネーの「1,000」は1,000円を意味します。しかしビットコインは通貨でドル、ユーロのようなものです。したがって1ドル100円が1ドル120円になるように、ビットコインの交換レート(ビットコイン価格)は、常に変動しています。

 

もう1つ電子マネーとの違いがあります。それは移転の自由度です。Suicaに入った1,000円を、友人に送金することはできません。ビットコインは友人のビットコインアドレス(財布の番号のようなもの)さえ分かればすぐに送金できます。またビットコインには国境がないので世界中誰にでも送金できます。

 

2.初めて買うなら国が認めた11社から選ぶのが大原則

 

ビットコインは日本円で買えます。通貨なので両替するという表現でもいいです。買える場所は、銀行や証券会社ではありません。仮想通貨を取り扱う専門の取引所です。日本には30〜40社の取引所があるものの、国が認めた仮想通貨交換業者の11社で購入するのが大原則です。

 

取り扱っている仮想通貨の数(ビットコイン以外にも仮想通貨はたくさんあります)、信頼性やサポート体制を加味して取引所を選びましょう。国内最大手のbitFlyer(ビットフライヤー)を選んでおけば心配ありません。最近はSNSや勧誘セミナーを通じて仮想通貨投資を持ちかける詐欺業者がいます。11社以外の取引所でビットコインを買うのは絶対にやめましょう。

 

3.価格重視の取引所、スピード重視の販売所

 

ビットコインを取引所で買うには、取引所口座の開設が必要です。メールアドレスやパスワードを設定し、免許証などの本人確認書類を提出して取引の準備は完了です。口座の開設費用や管理料はかかりません。

 

はじめて取引所で売買するにあたって1つだけ注意点があります。取引形態の違いです。ビットコインを円で買う場合、大きくわけて「販売所で買う」「取引所で買う」の2つがあります。少しややこしいのですが、1つの取引所内み「販売所」と「取引所」が用意されているのです。スピード重視の販売所、価格重視の取引所とおぼえておいてください。

  • 販売所:取引所運営企業から直接ビットコインを買う。売店で買う。
  • 取引所:売りたい人と買いたい人が集まる場所で買う。セリ市で買う。

それぞれメリット・デメリットがあります。

ビットコインの取引所で売買するケース

  • メリット:売りたい人と買いたい人の条件が合えば指値注文(価格を指定した注文)ができる。安く購入、高く売却できる。
  • デメリット:指定した価格で売ってくれない、買ってくれない場合は取引が成立しない。

ビットコインの販売所で売買するケース

  • メリット:売店のように値札がついてるので、すぐに好きな量の売買ができる
  • デメリット:販売所より購入金額は割高、売却価格が割安になる

 

4.スマホが壊れようが停電しようが残高は守られる

 

世界中でビットコインのデータは共有されているので、仮にスマホやPCが壊れたり停電してもビットコイン残高が消えることはありません。ただし、他のWEBサービスと同じように、IDとパスワードは自分でしっかり管理しましょう。

 

さらに、万が一に備えて取引所は2段階認証を用意しているので、必ず設定しておきましょう。2段階認証とは、IDとパスワードに加えて、スマートフォンに表示されるワンタイムパスワード(1度だけ使えるパスワード)を入力しないとログインできない仕組みです。

 

5.ビットコインは買い物で使える、世界中どこでも

 

ビットコインで支払ができるお店は増えています。有名所では家電量販店のビックカメラや、旅行代理店のHISで使えます。中にはビットコインだけで世界一周旅行する人がいるほどです。また、お財布(ウォレット)サービスを使えばVisa/Masterカードが使えるお店であればどこでも使えます。これはビットコインをデビットカードのように使うサービスで、決済時にビットコインを円にリアルタイムで両替して決済するサービスです。(詳しくは記事参照)

 

ビットコインの特徴は、送金の簡単さです。買い物のときもそうですし、友人に送金するなど簡単にできます。ビットコインのやり取りに必要なのは相手先のお財布(ウォレット)のアドレスだけです。アドレスは30桁前後の英数字で、QRコードで読み取って送金コイン数を入力すればすぐに送金できます。

 

ただし、送金にはいくらかの手数料がかかります。この手数料は誰の元にいくかというと、取引の確認・承認作業をしてくれる誰かです。銀行振り込みの場合は、銀行が手数料を決めていますが、ビットコイン送金の場合は送金する人(あなた)が任意に手数料を決められます。

 

取引の承認作業は手数料が多い取引から優先して作業するので、手数料があまりにも低いと承認までの時間が長引くことがあります。取引所では目安の手数料が予め設定されています。

 

6.ビットコイン価格は電子マネーと違って変動する

 

ここが電子マネーとの大きな違いであり、ビットコインが人気の要因です。株式と同様に、買いたい人と売りたい人によってビットコイン価格は決まります。価格が変動する要因はいろいろあり、技術的な課題と解決、金融業界の要人発言、政府や中央銀行の規制によって乱高下します。

 

国内では最大手の取引所ビットフライヤーの会員数が100万人前後(11月)で、これからビットコインユーザーが更に増えれば需要が高まり、価格を押し上げることになるでしょう。ビットコインは儲かるか?というのは、この価格次第です。特にビットコインは他の通貨や株式と違って、価格の変動率が大きいのが特徴です。したがってうまく売買すればビットコインは儲かります。

 

7.ビットコインは所得税がかかる、たとえ買い物でも

 

証券会社の口座と違って、仮想通貨の取引所には口座内で源泉徴収や通算の損益を計算してくれる「特定口座」はありません。利益が生じたら、自分で確定申告する必要があります。ただ、まだ課税方法などは明確ではありません。

 

現時点(11月)で国税局から見解がでているのは「ビットコインを使用することにより生じる損益は、原則雑所得として所得税の対象となる」ということだけです。たとえば10万円で買ったビットコインが20万円に値上がりして売却すれば、10万円が利益となって課税されます。また取引所で売却しないで店鋪で20万円分のショッピングをした場合も、10万円の利益が生じたと解釈されるようです。

 

以上、ビットコインの仕組みを簡単に理解するために知っておくべき7つの要素でした。