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ビットコインと現金や電子マネーとの違いを整理する

ビットコインは現金・電子マネーと何が違う?

ビットコインは暗号通貨・仮想通貨・デジタルカレンシーと呼ばれています。このビットコインは現金や電子マネーと何が違うのでしょうか?これからビットコインを始めようと思っている初心者の方向けにその違いを丁寧に説明していきます。

ビットコインと現金の違い福沢諭吉の1万円とビットコインは何が違う?

財布が要らないビットコインビットコインは暗号通貨や仮想通貨の1つと言われています。だから、デジタルな世界のウォレット(財布)に入れて持ち歩くことはできますが、リアルな財布にビットコインを入れて持ち歩くことはできません。実際に手に触れることができるかどうか、ここが1つ目の違いです。財布が盗まれたら終わり(交番に行けばあるかもしれません)ですが、デジタル上のウォレットはスマホが盗まれてもパスワードでしっかりと守られているためリアルな財布よりは安全かもしれません。

銀行には預金できないビットコイン

また現金の場合は、リアルに持ち歩かない場合はほとんどの人が銀行にあずけていると思います。ビットコインはそのまま銀行に預けることはできません。ここが2つ目の違いです。買ったビットコインは、取引所のサーバーに預けておくことになります。現金化したい場合や友だちに送金する場合は、都度取引所に指示を出して手続きを行います。

法定通貨ではないビットコイン

そして3つめの違いが現金とビットコインの一番の大きな違いと言えます。それは「法定通貨」ではないということです。福沢諭吉を代表する日本円は、日本銀行が発行する日本国の通貨です。アメリカならFRBが、ヨーロッパならECBが通貨を発行しています。ではビットコインはどの国が発行しているかというと、どこか特定の国の銀行が発行しているわけではありません。

この違いは何に影響を及ぼすでしょうか?まず、通貨の発行量に影響を及ぼします。日本の法定通貨は日本銀行が必要量を毎年発行し上限は決まっていません。一方、ビットコインはプログラムによって自動的に発行され上限が2100万と決まっています。

仮想通貨法ってなに?

“情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案”

2017年4月1日に「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案」が施行されました。その中の「資金決済に関する法律」に「第三章の二 仮想通貨」が追加され、これをいわゆる仮想通貨法と呼んでいます。

仮想通貨の定義

資金決済に関する法律 第二条 5
この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移することができるもの

これによってビットコインは仮想通貨であると認められることになりました。また、Suicaなどの電子マネーは法定通貨との交換ができず仮想通貨とは認められません。また、この法律が成立した目的は仮想通貨の「利用者保護」です。仮想通貨利用者が安心して取引できるよう一定の規制を作ったと言えます。