バブルは経済成長の余地があるということ
ビットコインにバブルが発生するってことは、将来に期待が持てる社会、経済成長の余力があるってことじゃないですか。だからビットコインはバブルだとしても、いいじゃないかと思うのです。特に80年代のバブル経済を経験していない人にとって、バブル経済は未知の憧れとして映ることもあるんです。
バブル崩壊から失われた20年を生きてきた私たち(バブル未経験世代)にとって、人生で一度くらいは熱狂する社会を味わいたいんです。ビットコインがバブルだったとしても、それはそれでいいんです。仮想通貨を通じた未来に熱狂してるのですから。
ちなみにバブルという言葉は崩壊して初めて「バブル」と呼ぶものではないでしょうか。結局、ビットコインの価格がソフトランディングしたり、あるいはこのまま安定的な値動きとなればそれは後から高度成長だったね、なんて呼ばれるはずです。バブルは弾けて崩壊することが前提で、終わった初めてバブルだったか分かるものです。
したがって現在の状況だけでバブルだと言うのは困難です。さらに言えば、ファンダメンタルズ価格との乖離をバブルと定義したとしても、ファンダメンタルズ価格が存在しない仮想通貨にとっては、その誕生から泡にまみれで生まれてきたようなものです。
バブルが世界的企業を生み出した
まぁ金融界の重鎮に従い、仮にいまのビットコインの状況をバブルと呼びましょうか。そうすると、バブル崩壊後の日本を知る私たちによっては、たしかに悪夢ですね。アメリカでも90年代後半から01年にかけて起きたITバブル/ドットコムバブルの崩壊によって、失業率が上がり、投資や消費が停滞し経済は打撃を受けましたし。ただ、GoogleやAmazonがバブルを経て生き残り、今や世界を代表する企業となったという側面もあります。
ドットコムバブルの推移
バブル未経験世代はバブルに興味津々
バブル本が売れている背景に、ビットコインブームがあるかもしれません、或いはバブル世代芸人平野ノラの「しもしも~」の影響かもしれません。バブル未経験世代にとって、悲観論の中でしか捉えることができなかったバブルが、20年の時を経て初めて楽観的に捉えることができるようになったのです。バブル未経験世代はバブルに興味津々なのです。
借金してまでビットコインを買ってる人はいない
昭和のバブル期には個人法人問わず借金をして土地や株式を購入、バブル崩壊後には不良債権化して大きな社会問題となりました。しかし、借金をしてまで仮想通貨を買っている人がいますか。少なくともわたしの周りのビットコインホルダーは、余剰資金の範囲で取引しています。そもそも仮想通貨の購入を目的として融資してくれるわけがないですけど。
つまり今のビットコイン価格を支えているのは、借金まみれで血眼になって買い漁っているような人々ではないのです。バブル未経験世代のもつ余剰資金によって買い支えられ、そして生まれて初めてのバブルらしきものを経験していると言えるのです。平野ノラが流行り、バブル本がバブル未経験世代によって読まれ、ビットコイン取引量の約60%を日本円が占め、ついにバブルを肯定的に捉えることができるようになったのです。
バブルという言葉が、ビットコイン参加者を増やしている
だからノーベル経済学賞受賞ロバート・シラー教授がビットコインはバブルの典型だと警告を鳴らし、JPモルガンのダイモンCEOがビットコインはバブルだと酷評しても、ビットコイン参加者は増えています。これが、9月2日の中国中央銀行によるICO規制から始まった大波乱を乗り切って10月に最高値をつけたビットコインの底力なのです。バブルという言葉がまるで集客装置になっているようです。
JPモルガン ダイモンCEO
女性にはアッシー君、メッシー君、貢ぐ君がいて、学生は説明会に行くだけで内定がもらえて、毎日会社までタクシー通勤したという狂乱のバブル時代を再現したい、、わけじゃないんです。この20年、日本はワールドカップとオリンピックくらししか熱狂的になれませんでした。ビットコインはついに訪れたビッグウェーブなのです。
アッシーくん、メッシーくん、ミツグくん、テープくん