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世界最大のヘッジファンドが作った解説動画で経済の仕組みを学ぶ。

世界最大ヘッジファンド創業者によるビットコインバブル発言

9月19日、アメリカのヘッジファンド運用会社ブリッジウォーター・アソシエーツ(運用資産1600億ドル=約17兆8000億円)の創業者レイ・ダリオ氏は米経済専門局CBNNで仮想通貨ビットコインについて意見を求められ、「仮想通貨ビットコインはバブルだ」と指摘しました。中国当局のICO規制、取引所規制、JPモルガンCEOのバブル発言、ロシア中央銀行総裁のビットコイン酷評につづいて、レイ・ダリオ氏のバブル発言とこのところビットコインへの風当たりが強い印象を受けます。

レイ・ダリオ氏の発言を一部抜粋すると、

The investor said there are two important facets to being considered a valid currency: ease of transactions as a medium of exchange and being a “storehold of wealth.”

“It’s not an effective storehold of wealth because it has volatility to it, unlike gold,”

“Bitcoin is a highly speculative market. Bitcoin is a bubble.”

「ビットコインは金と違い、ボラティリティが大きいことから富の貯蔵手段でもない。」
「通貨であるためには、取引に利用可能であることと次に富を貯蔵手段であることの2つを備えなければならない。」
「ビットコインは極めて投機的で、これはバブルである。」

レイ・ダリオ氏に学ぶ経済解説動画

レイ・ダリオ氏の生い立ち

レイ・ダリオ氏は、金融危機や欧州の債務問題を予見し、2011年は39億ドルの巨額の報酬を得た世界最大のヘッジファンドの創業者です。1975年、自宅アパートで友人とともにブリッジウォーター・アソシエーツを設立し、そして40年以上にわたり金融市場を生き抜いて、世界最大のヘッジファンドへと成長させています。また、米サブプライム問題からリーマンブラザーズの経営破綻した2008年、ヘッジファンド全体の投資収益はマイナス20%と過去最悪に落ち込んでいましたが、レイ・ダリオ率いるファンドは運用利回りは約12%のプラスを確保していました。

経済講義「経済は機械のように動く」

ダリオ氏の目に映る世界は「経済は機械のように動く(How The Ecnomic Machine Works)」という動画で学ぶことができます。ダリオ氏によると、世界金融危機(リーマンショック)を予知して避けることができたのは、複雑な経済の仕組みをシンプルに「経済は機械のように動く」と考えていたからです。実は経済は簡単な要素と簡単な取引で構成されていて、それが繰り返されているに過ぎません。

簡単な要素は「生産力の成長」「債務の短期的な周期」「債務の長期的な周期」の3つです。これを個別に考え、そして重ね合わせることによって経済の仕組みがわかるといいます。今回のバブル発言の根底に流れるダリオ視点が垣間見えますので、お時間のあるときに視聴してはいかがでしょうか。(この動画は日本語に翻訳されで30分程度です)

また、以下のリンクからレイ・ダリオ氏率いるブリッジウォーター・アソシエイツのポートフォリオを確認することができます。このポートフォリオを見るとエマージングマーケットにに強気と言えます。VWO、EEMという、新興国株式を網羅する2つのETFだけで運用ポートフォリオの半分以上を占めています。セクター別でみると一般消費財、エネルギー、テクノロジーの3つセクターで半分以上を占めています。

https://monex.ibillionaire.me/funds/29/ray-dalio/bridgewater-associates