ビットコイン送金手数料が大幅値上がり
日本の最大手仮想通貨取引所のビットフライヤー(Bitflyer)が送金手数料を値上げしました。2017年12月24日午前 4:00の売買から適応されています。送金手数料は、0.0004BTCから0.0015BTCへ値上がりし、3.75倍となります。仮に、1BTC=200万円とすると
- 改定前:送金手数料=800円
- 改定後:送金手数料=3,000円
となります。
また、早急に送金を処理したい場合は追加手数料を支払い処理優先度を上げることができます。その場合の送金手数料は
優先度(やや高い)
+0.0004BTC(+800円)
優先度(高い)
+0.0008BTC(+1,600円)
優先度(最高)
+0.002BTC(+4,000円)
となります。
銀行振り込み手数料を大幅に上回るビットコイン送金手数料
送金手数料が安いというメリットが強調されるビットコインですが、銀行が他行宛ての送金に課している送金手数料(3万円未満200円台、3万円以上400円台)より高くなっているのが現状です。背景にあるのは、「ビットコインネットワークの混雑」によるものです。したがって、ビットフライヤーの単純な利益率向上というわけではありません。
ビットコインは送金処理をしてもマイナー(採掘者)が承認しない限り、取引は完結しません。承認作業はビットコインを原資とした手数料の上になりたっています。マイナーも電気代や人件費がかかるわけなので、作業費をビットコインでもらっているということです。
しかし最近はビットコイン売買参加者が増えており、処理が追いついていません。2017/12/24現在では約20万の送金が未処理状態で滞っています。
これらの承認作業は、先入れ先出し方式の処理ではなく、優先度をマイナーが決めています。それは、手数料が多く支払われる処理から作業を進めます。
ビットフライヤーの手数料値上げは一時的なもの
今回のビットフライヤーの送金手数料値上げはこの未処理(未承認)問題への解決策です。ビットフライヤーから他のウォレットや取引所に送金しても一向に処理が進まないケースがあるため、ビットフライヤーは値上げに踏み切りました。
背景にあるのは、ビットコインネットワークの混雑にあるため、恒常的な値上げではないはずです。いずれ、未承認の送金が減ればまた送金手数料は値下げされることでしょう。