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15の仮想通貨を指数化したWMXインデックスはトレンド把握に役立つか

日経平均やTOPIX、S&P500、ダウ平均のような指数(インデックス)が仮想通貨にもあります。数百ある個々のコイン値動きをフォローするのではなく、仮想通貨全体のトレンド把握や価格水準を比較するのに役立ちます。

仮想通貨のWMX指数

wmx仮想通貨指数

WMX(William Mougayar High Growth Cryptoassets Index)は、投資家ウィリアム・ムガヤール(William Mougayar)氏が考案した仮想通貨指数(インデックス)です。構成銘柄の選定は、同氏が成長性を見込んだ仮想通貨の15銘柄です。コインのラインナップは毎月見直されているようです。

銘柄カテゴリウェイト
Ethereum (ETH)プラットフォーム20.00 %
Nexium (NXC)ゲーム内通貨10.00 %
Bitcoin (BTC)ビットコイン10.00 %
Steem (STEEM)メディア10.00 %
Cofound.it (CFI)クラウドファンディング10.00 %
Civic (CVC)個人認証4.00 %
OmiseGO (OMG)送金/決済プラットフォーム4.00 %
TenX (PAY)デビットカード4.00 %
Basic Attention Token (BAT)広告4.00 %
Melon (MLN)デジタルアセットマネジメント4.00 %
FunFair (FUN)ギャンブルプラットフォーム4.00 %
Aragon (ANT)エンタープライズ管理4.00 %
GameCredits (GAME)ゲーム4.00 %
Augur (REP)未来予測4.00 %
Status (SNT)メッセージアプリプラットフォーム4.00 %

各コインによって重み付けが異なります。ビットコイン(Bitcoin)が10%に対し、アルトコインの代表イーサリアム(Ethereum)がそれを上回る20%のウェイトされているのは興味深いです。また日本の取引所に上場されていない銘柄が多いのでいくつか紹介します。

FunFair(FUN)は、公開されて3ヶ月足らずの新しいトークンです。FunFairは大雑把にいえばオンラインカジノです。胴元に支払う手数料が安く、公平で公正なギャンブルプラットフォームを作るという目的に生まれたものです。なお現在のFunFair価格は0.01ドル(約1.1円)、時価総額ランキングは71位。他の仮想通貨指数(例えばDCI)は、時価総額上位をバスケット化していますが、このWMXはウィリアム・ムガヤール氏の独自の選定基準だということがよくわかります。

Civic(CVC)は、ブロックチェーンを使った個人認証のプラットフォームです。これまでのIDとパスワードを使った個人認証からの決別を目的としています。具体的にはモバイルアプリ上のブロックチェーンとバイオメトリクス(Biometrics)によってマルチファクタ認証(Multi-Factor Authentication)を実現しています。

バイオメトリクスは生体認証のことで指紋、顔、声紋、網膜の情報で個人認証する方法です。マルチファクタ認証は二つ以上の種類の異なる要素を組み合わせて認証する方式です。ワンタイムパスワードなどが代表的です。なお、現在のCivic(CVC)価格は0.3ドル(約33円)、時価総額ランキングは53位。

WMXインデックスは日本の仮想通貨取引所で流通している仮想通貨が多くありません。また、時価総額上位ではなく、考案者の独自選定です。したがって、トレンド把握に有用かはわかりません。1つのインデックス商品として頭の隅に入れておきたいものです。