ビットコインは2018年に入り100万円を切り、90万円代をさくっと通過して、いま(2月6日)は60万円台突入しています。下限は60万と言いたいところですが、どこまで下がってもおかしくない、底値が見えない状況です。ただし、過去の価格チャートから規則性を探ることはできます。
ビットコイン大国日本の最大手コインチェックの不正アクセス事件や世界的な仮想通貨規制トレンドなど、2018年ならではのトピックスは多々ありますが、歴史は繰り返すという前提で考察してみたいと思います。
結論から言うと、今回の価格下落の底値は「5400ドル:約59.4万円」ということです。
ビットコイン価格推移のサイクル(チャート上の山の部分)
このチャートは、約2年間のビットコイン価格(ドル建て)です。ビットコインのこれまでの価格推移と見ると、山あり谷ありの中で一定の規則性の中で価格が動いていることがわかります。
ビットコイン価格の1サイクルは5段階
ビットコインの価格推移は、以下の5つの段階を経て1つのサイクルを描いています。
- 1.価格上昇
- 2.過去最高値(ATH)更新
- 3.価格下落
- 4.若干のリバウンド
- 5.大幅下落
価格下落の後に、「1.価格上昇」に入るというサイクルを過去に2年間で6回ほど繰り返してきました。チャート上ではアルファベットの「M」字のような形が6つ見えています。現状は、第7回のサイクルの5番目(大幅下落)に位置していると考えられます。
今回(第7回)のサイクルを上の1〜5に照らしてみると、
- 1.価格上昇:11月13日〜
- 2.過去最高値更新:12月17日(19,891ドル:約220万円)
- 3.価格下落:12月18日〜
- 4.若干のリバウンド:12月23日〜
- 5.大幅下落:1月5日〜現在
となり、11月の価格上昇局面突入から、約3ヶ月経過しています。過去のサイクルに比べて長期化しているのが特徴です。長期化ということは山の形では、すそ野が広いということです。現在の位置がわかったところで、次は「どこまで下がるの?」を考えてみたいと思います。
ビットコイン価格の底値を、過去サイクルから推測する
この価格下落局面でもっとも気になるのが、どこまでビットコイン価格が下がるのか、という点です。ここでは、先程のチャートの規則性から2つの点に着目します。
1.7,440ドル(約81.8万円):前回の「2.過去最高値」
前回(6回目サイクル)の最高値は7,440ドルでした。なぜここに着目したかというと、2017年に入ってから5つの山があり、どの下落局面でも前回の過去最高値を下回ることが無かったからです。しかし、今回の価格下落は長期化し、あっさりと下回っています。
2.5,400ドル(約59.4万円):前回の「5.大幅下落の底値」
もうひとつのポイントは、5400ドルです。これは前回(6回目サイクル)11月12日につけた底値です。ここはまだ下回っていません。ここが大きなポイントになるでしょう。というのも、2016年含めて過去のサイクルでは、前回の底値を下回ったことがないからです。
5,400ドルを下回れば、もう歴史から学べない
この2年間の6つの山を見てみましょう。どの山も、前の山の右上に配置されています。どういうことかと言うと、高値は更新され、底値は死守されて来たということです。
言い換えると、前回のサイクルの底値を下回る価格までは、下がらないということです。仮想通貨は底が見えないと言われますが、過去の底値を下回った経験は無いわけです。6回目の底値5400ドル(約59.4万円)を下回ってしまうと、もはや過去に学ぶことはできません。
以上、過去のサイクルが当てはまるとしたら、5400ドルが底値として意識されることでしょう。しかし、世界的な規制強化、ティザー疑惑、不正アクセス事件など影響度の高い悪材料が毎日のように噴出しています。あくまでも1つの可能性として、ご参考までに。