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ICO情報収集に役立つ5つの有名サービスから学ぶICOの評価方法

ICOは情報戦、各サービスの独自視点を参考に

ICOは情報戦ですね。情報を受取る参加者、情報を発信する企業側どちらにとってもです。参加者にとっては、玉石混交のICOから目ぼしい案件に参加できるかどうか。企業にとっては、幅広く投資家を募り調達額を最大化できるかどうか。WEBサイト・ホワイトペーパー・各種ソーシャルメディアを用意することはもちろん、ICO情報サイトにリスティング(掲載)されるかどうかは、資金調達の成功を左右します。

ICO情報サイトに掲載=資金調達成功とは限りません。ただ各サイトは独自のデューデリジェンス(適性評価)を施してから掲載可否を決めているケースが大半です。今後、詐欺案件ばかり掲載していてはサイトの価値が下がる一方ですので、よりいっそう掲載審査は厳しくなるでしょう。そして、ICO情報サイトの情報精度は高まると考えられます。

各プロジェクトのグループチャット(Telegram等)に参加していると、企業側が「このICOサイトにレビューされました♪」なんてつぶやいてます。それだけ、ICO情報サイトに掲載され、そして評価レビューされることを重要視しているのでしょう。

ICO案件が情報サイトに掲載される流れは、企業側がサイトに掲載依頼を提出し、各サイトが掲載可否を行って掲載開始となります。日本発のICOプロジェクトはまだまだ少ないため、海外サイト(英語)のほうが圧倒的に情報量は豊富です。

ICOの情報源として利用価値の高いサイトをピックアップしています。ICOの案件選定の参考にしてください。

 

ICO情報源として有益なサービス5つ

 

ICO RATING (ICOレーティング)

 

ICO評価軸のあるレーティング

 

サイトの詳細情報
  • URL:http://icorating.com/
  • 言語:英語
  • 対象:全世界対象
  • 概要:ICOの検索、基本情報、独自のICO評価軸、デューデリジェンスレポート

 

私の知る限り1プロジェクトの精査に最も手間と労力をかけているのは、このサイトです。まずそれぞれのICOにつき、3つの視点でLOW/MEDIUM/HIGHでスコアリングします。さらに、個別審査が行われたICOは評価レポートが公開されます。スコアが高い=儲かるではありません。ビジネスモデルや収支計画、開発ロードマップ、チーム構成などから詐欺案件を排除し、中長期的に成長できるプロジェクトかどうかを見極めているようです。参考までに、スコアリングと評価レポートの評価軸をまとめました。

スコアリングの視点

興味関心度スコアと投資ポテンシャルスコアは、LOW<MEDIUME<HIGHの順で「評価が高い」です。
リスク分析スコアはLOW<MEDIUME<HIGHの順で「評価が低い」です。つまりリスクHIGHの場合は危険ですよという意味です。なお、TBAはTo be announcedの略で、後日発表です。気長に待ちましょう。

HYPE-SCORE:興味関心度スコア
ICO参加者(投資家)からの興味関心度合いをスコアリングしています。TwitterやSlackなどのソーシャルメディアでの発信数などから算出しています。
INVESTMENT POTENTIAL:投資ポテンシャルスコア
プロジェクトのホワイトペーパーから読み取れる情報でスコアリング。収支計画、ビジネスモデル、SWOT分析から算出しています。
RISK-SCORE:リスク分析スコア
詐欺案件を見極めるスコアリングです。チーム構成、アドバイザリースタッフの選定、現時点での提携先、プロダクトのプロトタイプ進行状況などから判断しているようです。
調査レポートの評価項目
  • レーティング情報
  • プロジェクトとICOの概要
  • プロジェクトが提供するサービスやその使用法
  • 技術開発の戦略とロードマップ
  • チーム構成
  • マーケティング戦略
  • プロジェクトの競合優位性
  • プロジェクトのリスク要因
  • エコシステム
  • 投資ハイライト

 

COINJINJA (コイン神社)

 

コインジンジャicoranking

 

サイトの詳細情報
  • URL:https://www.coinjinja.com/
  • 言語:日本語
  • 対象:全世界対象
  • 概要:ICOの検索、基本情報、プロジェクトチーム情報、絞込検索

 

ずっとコインニンジャ(忍者)と呼んでいたらジンジャ(神社)でしたよ。ICO情報の日本語ポータルサイトで、ICOやプロジェクトの基本情報が網羅さています。1案件の情報量は最低限で、独自のデューデリ情報や評価はありませんが、日本語で読めるICO情報は大変ありたい存在です。

ICOを絞り込む条件としてステータス、金額、参加可能な仮想通貨、業界、スケジュールがあります。ICOプロジェクト数は1,000近くあり、海外サイトに比べても遜色ありません。

 

ICO COUNTDOWN (ICOカウントダウン)

 

ICOranking情報

 

サイトの詳細情報

 

ICOのリスト数は多くはありません。有益なのは独自のデューデリジェンス情報(適正評価)です。例えば、キャプチャのピンク色の部分「WHY IS QTUM DELISTED?」と題してQTUMプロジェクトをデューデリした結果、リストから外した理由が書いてあります。Github上にソースコードが存在しないことや、エスクローサービスが無いこと、トークンの配分への疑問などを理由にしています。ファウンダーとのメッセージのやり取りが公開さており、詐欺案件の見極め方として勉強になります。

 

Smith + Crown (スミス・アンド・クラウン)

 

smithcrownicoランキング

 

サイトの詳細情報
  • URL:https://www.smithandcrown.com/index/
  • 言語:英語
  • 対象ICO:全世界のICO対象
  • 概要:ICOのランキング、ホワイトペーパー抜粋、主要項目のまとめ

 

スミスクラウンは、仮想通貨の調査会社です。ICOマーケット全体の資金調達額などをまとめ、ニュースサイトに提供しています。また、11種類の仮想通貨価格をもとに SCI(SMITH + CROWN INDEX)という指数(インデックス)を発表しています。

ICO情報は、人気ランキング(icoranking)やプロジェクト毎のデューデリジェンス情報が公開されています。ホワイトペーパーをダイジェスト化し、さらに主要項目はひと目で分かるようリスト化されています。プロジェクト、ICO、トークンの大まかな情報を掴むには最適といえます。以下は、スミスアンドクラウンがまとめている項目の妙訳です。ご参考までに。

 

プロジェクトの情報(Project Details)

Incorporation status 会社情報
Team openness チームの透明性
Technical Lead 開発リーダー
Technical White Paper ホワイトペーパー(技術的なもの)
Available Project Code プロジェクトコードの有無
Prototype プロトタイプの有無

 

トークン情報(Token Details)

Role of Token トークンの役割
Token Supply トークンの発行量
Amount Distributed in ICO ICO参加者への配布量
Emission Rate 放出率
Blockchain 採用するブロックチェーン
Consensus Method コンセンサスアルゴリズムの方法

ICOの詳細(ICO Details)

Sale period ICOのスケジュール
First price 初値
Accepted currencies 受け入れ通貨
Investment Round 投資ラウンド
Token distribution date トークン配布時期
Min investment goal 最低調達額の目標
Max investment cap 最大調達額の上限
How are funds held 資金の保有状況
Minimal Viable Product サービス・プロダクトがあるか
Bonus schedule ボーナススケジュール

 

なおトークンリストにある「Description」は、ICOプロジェクト側ではなくSmith + Crown社側のレビュー結果によるプロジェクト概要説明です。したがって、広告色やマーケティング色が無く客観的な情報といえます。ICOを最初に取捨選択するには、このDescriptionは大変参考になります。

 

Token Market  (トークンマーケット)

 

tokenmarketICO情報

 

サイトの詳細情報
  • URL:https://tokenmarket.net/
  • 言語:英語
  • 対象ICO:全世界のICO対象
  • 概要:ICOリスト、ICOカレンダー、各プロジェクト毎のソーシャルメディアでの発信情報まとめ

 

このサイトは、ICOプロジェクトの情報発信と同時にトークンの発行をサポートをするプラットフォームサービスです。過去には、Civic、Monaco等のサポートをしてきたそうです。ICOの案件数は500前後あり(過去実施も含む)です。情報量は多いほうです。

 

リスト化されているプロジェクト数は多くて大変ありがたいのです。が、検索ができず、ソートだけです。細かい話で恐縮ですが、トークン名で検索する場合は、一度全表示してから「Control+F」で検索しましょう。そして、モニタリングしておきたいICOはお気に入りに入れておいたほうがいいです。

 

また、ブロックチェーンごとの区分けは特徴的です。イーサリアム、Wave、ビットコインなど、どのブロックチェーンに構築されたプロジェクト(Assetと呼んでいます)かで区分けできます。大半がイーサリアムですが。

 

以上、ICO情報として有名所をピックアップし、そこから学ぶべき独自視点を紹介してきました。ICOは、情報戦です。まずは詐欺案件をどれだけ早期に発見して、候補から外せるかだと思っています。ICO案件を選ぶときは、技術用語は難解だし、英語は目が疲れるし、業界知識がないからあっちこっちサイトを行き来していますが、大切な資産ですからね。しっかりと情報収集していきましょう!